金沢21世紀美術館のバスツアー・金沢うためぐりへ|金沢・イベント

2022年12月某日、金沢21世紀美術館主催のイベントに潜入調査。

(かなりタイムラグありますが、そこはお気になさらず)

【タブレットとマーブルの金沢うためぐり】アートバスに乗って、歌とともに町を巡る

美術館のアートバスに乗って、金沢市内の隠れた名所を巡るツアー。

車内では昭和から現代のメジャー曲から

知る人ぞ知るマイナーなご当地ソングなど、

さまざまなジャンルの曲に耳を傾けながらの

プチバス旅行。

プログラムの企画制作は、毛利悠子さん。

彫刻のアーティスト。

バス車内に流れる曲のディスクジョッキーは

歌手・芸人のタブレット純さんと

音楽評論家・マーブルさん

と言え、この二人が乗車しているわけではなく、

声のみの出演。

ドライバー席後ろのモニターに手話通訳の方が登場して、

ご本人の声に合わせて通訳するという

ユニークなセッティング。

実際、参加者の中で、耳の聞こえない方も

いらっしゃいました。

旅のしおりのツアー行程によると、訪ねるのは

なかなかディープなロケーションばかり。

一体どんな曲が流れるのだろう?

ともあれ、出発進行。

まず向かったのは卯辰山の『見晴らし台』。

かつて金沢市のレジャー施設『金沢ヘルスセンター』の跡地。

(今若い人に言っても通じない。サニーランドならギリ通じるか?)

今ではすっかりその賑わいの痕跡もない。

金沢の12月とは思えない良いお天気。

写真の中央右に立つ高い建物は、北國新聞社。

見ての通り、金沢は高い建物が少ないから、

建物目指せばなんとか迷子にならずに済む街である。

バスは山を越え、『星稜高校野球部のグランド』へ

(車窓より・よって写真はございません)

星稜高校野球部といえば、

郷土が産んだスター・ゴジラ松井の母校。

ここでかかる曲は、

『よせよ初恋』(自主制作盤)

そしてなぜこの曲が野球部のグランドと関係があるのか?

それはタブレットさんのお母さんの疎開先が

松井の出身地・根上町で、純さんが訪ねた時に

たまたまリサイクルショップで発掘したもの。

といったように、このプログラムでかかる曲は全て

ロケーションと深いつながりがあるわけではありません。

さて野球場を後にし、再度卯辰山へ。

今度は先ほどの見晴らし台近くの

卯辰山相撲場』へ。

(車窓より見学・しかも工事中で土俵は見えない)

ここでは毎年全国高校相撲大会が開催され

かつて輪島関や遠藤、炎鵬も土俵に上がった相撲場。

ここで流れるのは、

『ふたりのクラブ』魁傑(かいけつ)関

『望郷賦』輪島関

若い人は知らないだろうけど、

昔力士って歌が上手い人が多かったのよね(増位山とか)

そして、再度山を下り、今度は西金沢方面へ。

野町駅の近くに聳える煙突が見えてきました。

野町湯』(ここも車窓より)

昭和の佇まいを残す昔ながらの銭湯。

今はもう廃業してしまいましたが

復活を望む声を多いらしいとのこと。

最近街中で銭湯の復活を聞くので

ぜひ実現してもらいたいものです。

次の目的地、への道中に流れた曲は、

『不幸せという名の猫』浅川マキ

『僕は三丁目の電柱です』みなみらんぼう

ディスクジョッキー二人のトークも

乗り切ってきたところに

目的地・新保本町の『チカモリ遺跡』に到着。

縄文時代の遺跡が展示してある

金沢市埋蔵文化収蔵庫へ。

この詫びた佇まいが好きです。

館内の水槽に眠る、縄文時代の栗の木の根っこ。

他にも土器など、たくさんの発掘物が展示中。

これは後日個人的に伺うことにしよう。

木柱のレプリカ。

これは建物の一部だったのか、

それとも儀式に使われたモニュメントなのか?

遺跡って聞いただけでワクワク。

ご先祖様の血がそうさせているのか。

遺跡を後にし、一行は街中へ。

東洋一の蓄音機のコレクションを誇る

金沢蓄音機館へ。

展示されている蓄音機の試聴が可能。

今回は館長さん自らがデモ。

大きさなものから割とコンパクトなものまで。

もう部品が手に入らないものも多く、貴重なものばかり。

そういえば以前、長崎県西海の音浴博物館?というところで、

タンスみたいな大きな蓄音機で聴いた時、

あの不死鳥「美空ひばり」がそこで歌っているかのような

鳥肌が立つほどの臨場感を今も覚えています。

最近は若い人もアナログレコード聴く人も増えてきたので

ぜひ行ってみて欲しい。

懐かしいレコードを聴けるコーナーもあります。

わずか数時間のツアーも

終わりに近づいてきました。

梅澤富夫やマヒナスターズ(純さん所属)

の曲を聴きながら、スタート地点の美術館へ。

ただいまー。

車窓からの見学もありましたが、

むしろこのプログラムは車内がメイン。

ディスクジョッキーの軽快なおしゃべりと、

車内に流れるロケーションとは、

ほぼ脈絡のない曲たち。

そしてモニターに登場する表情豊かな手話通訳さん

(このお二人がものすごい役者!)

なんとも不思議な取り合わせでしたが、

これもなんでもありの現代アートのジャンルの

ひとつなんだなぁ、と納得。

バスの乗り心地も良かったし

今度は違うルートと選曲で乗ってみたいな。

投稿者プロフィール

fumie
金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。

この記事を書いた人

fumie

金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。