林真理子 講演会へ 大人の成熟とは? |金沢・イベント

12月某日、

人気作家であり、日大の理事長でもある

林真理子氏の講演会へ。

金沢法人会主催の周年記念講演会。

定員1500人で、会場はほぼ満席。

林氏の小説は読んだことがなく、

時々手にした雑誌でエッセイを読むくらいだけど

コロナ禍に始めた林氏の

YouTubeの動画が面白くて

いつも楽しみにしています。

登壇した林氏は

1980年代デビュー時のギラギラした

イメージはかけらもなく、

気品溢れた大人の女性という印象。

金沢へは文学賞の授賞式等で

よく来られているとのこと。

謙虚な語り口で、

『自慢話に聞こえてしまうかもしれないけれど』

交流のある著名人の実名を挙げながら

昔から現在に至るストーリーを

まるでエッセイを読み聞かせるかのように語る林氏。

当時山梨で小さな書店を切り盛りして

懸命に働いて仕送りしてくれたお母さんのこと。

そして今思いがけなく理事長に就任。

自身の学生時代を振り返り、

学生から預かった決してお金は無駄にしないと

墓前に誓ったこと。

しかし、そのお母さんから、

『あなたは怠け者のお父さんにそっくり』

と言われ続けたのだとか。

尊敬していた故渡辺淳一氏の「人生の山を下山する」

という美しい表現を引用して、

例え下山したとしても、また新しい山に登ったっていいんだ、と

70歳を前に大役を引き受けることになった。

そして自らの気前の良さについて、

プレゼントをするのが大好きで、

以前買った加賀友禅の着物を

三浦瑠麗氏にプレゼントしたとか、

お世話になったある編集者には

自分のバッグを売って、

エルメスのケリーバッグをプレゼント。

普段からお世話になった人には

必ず自筆でお礼状を出す。

と自身の成功の裏側を語る林氏。

今では直木賞の選考委員の古参で

大河ドラマの原作も書いて

紫綬褒章ももらって

順風満帆のようだけど、

書いても書いても売れない時期があった。

それでも腐らずやってきた。

かつて、お母さんから怠け者と呼ばれ続けてきたけど、

ようやく最後には、お母さんに「私にも似てきたわね」と。

家族や仕事、著名人との華やかな交流など話は尽きず。

時には、興味をそそるようなリアルで少々下世話な話も。

『今夜は実はお泊まりするんです。

県知事と蟹をいただきます』

さすが聴衆を飽きさせないトークの達人による

あっという間の90分。

もっと聴いていたかったー。

帰宅して、講演会の復習として、

発売になったばかりの新刊を購入。

講演会の冒頭で、

『人は老いるんじゃない、

成熟するんです』

という言葉には、勇気をもらいました。

でもよく考えたらこれは新刊の宣伝だったのでは?

それはそれとして、しばらくは『真理子漬け』になりそうです。

投稿者プロフィール

fumie
金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。

この記事を書いた人

fumie

金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。