白山市鶴来町のパワースポット白山比咩神社を地元ガイドと巡るツアー|金沢・旅

英語のスペシャリスト・金沢在住の通訳案内士のfumieです。

石川県でパワースポットといえば加賀一ノ宮・白山比咩(しらやまひめ)神社。

通称「しらやまさん」が鎮座する白山市鶴来町は、金沢中心街から車で約30分。アクセスの良さもあって金沢から毎月のお一日参りに通う人が大勢います。

そんな人気パワースポットをベテランガイドさんに案内していただきました。

地元のガイドさんだからこそ知るパワースポットの秘密をたっぷり教えていただきます!

【しらやまさんの歴史】山から川 そして森へ遷された神様

白山比咩神社 表参道口 一の鳥居

11月某日、白山手取川ジオパークのモニターツアーに参加しました。このモニターツアーは2020年10月から11月の期間限定ツアーです。

ガイドは、地元の観光ボランティア団体「加賀白山ようござった」会長の磯部雄三さん。

ツアーのスタートは神社の表参道。まずはしらやまさんの歴史を学ぶため、すぐに境内には入らず、神社が現在地に遷される前のロケーションまで移動です。

しらやまさんの歴史は古く、今から2千年以上前の紀元前91年。本宮の北にある舟岡山から始まりました。

やがて白山山系を源流にする大きな川・手取川の河原へ遷り、川の氾濫で川近くの森に遷座。

15世紀には大きな火災に遭い、現在地に遷座したそうです。

古宮公園 

表参道から徒歩わずか1分ほどのところにある古宮(ふるみや)公園。現在地に遷される前、神社はここにありました。すぐそばに手取川が流れています。

公園にはここに神社があったことを記す石碑が立っていますが、文字がなぜか一部削られています。

ガイドの磯部さんによると、石碑を削ったかけらをお守りにしていた人がいたとのこと。

こんなことをするとバチが当たりそうですが、昔からしらやまさんの霊力 “spiritual power” にあやかりたくて必死な人がいたんですね!

【白山比咩神社 表参道】参拝前に心を浄める仕掛け

白山比咩神社 表参道

さて表参道に戻ってきました。聖域 “sanctuary” への入り口です。

表参道前には駐車場がありますので、ここで車を停めて入ることができます。足に自信のある人はぜひこの表参道から入ることをおすすめします。

紅葉の季節ですが、前日の風で随分と散ってしまったようです。参道の落ち葉も風情がありますね。

神聖な空気を吸いながら坂道を上がります。参道は参拝前に心を整える仕掛けなのかもしれません。

白山比咩神社 表参道 琵琶滝

参道の途中にある「琵琶滝」

なぜ琵琶なのでしょう?ガイドの磯部さんによると、

  • 滝が上から流れる落ちて集まったところが琵琶湖 “Lake Biwa”のようだ、という説。
  • 滝の音が楽器の琵琶の音のように聞こえる説。
  • かつてこの辺りを管理していた長吏(ちょうり)という役人が、琵琶湖周辺からやってきていたからという説

一年中流れ落ちる滝がちょっと登り疲れた参道の途中にあるのは、ちょっとした演出のような気がしてきました。

白山比咩神社 表参道 狛犬

手水舎の前に座る狛犬 “Guardian dog”

ガイドの磯部さん曰く「しらやまさんで一番人気のユニークな狛犬」なんだとか。

そうです。この狛犬、よく見るとニッコリ笑っていませんか?ちょっと小首を傾げている様子も可愛らしく、人気なのもうなづけます!

さて参道をのぼりきり、いよいよ拝殿で参拝です。

【白山比咩神社】縁結びの女神様を祀る

白山比咩神社 外拝殿

白山比咩神社は全国3千社ある白山神社の総本宮。会社でいうところの本社です。お祀りされている神様は菊理媛尊(くくりひめのみこと)女性の神様で、古事記や日本書記にも登場します。

実は私が若かりし頃の数十年前「カップルでしらやまさんへいくと別れる」というジンクスがありました!なんでも女性の神様だから焼きもちを焼いて別れさせる、とか(笑)

今では逆に縁結びの神様 “Goddess of Romance” として女性の参拝客で賑わっています。ぜひうちの息子たちの縁も結んでほしいです(笑)

白山比咩神社 外拝殿

ふと外拝殿の軒を見上げると不思議な鳥の絵が。一瞬カラス?とも思いましたが、よく見ると黒と白の二つの頭?

磯部さん曰く、これはヨゲンノトリ “Bird of Prophecy”

疫病を予言すると信じられている伝説の鳥なのだとか?話題になったあのアマビエに仲間がいたんですね!

【禊場】身体を浄めて罪と汚れを洗い流す聖域

参拝を終え、拝殿から右方向へ進み、さらに回り込んで行った先にあったのは禊場(みそぎば)”purification pool”

白山の伏流水で身体を浄め、犯した罪と汚れを洗い流すという儀式を行う場所です。男性はふんどし、女性は白衣で、体験は一年中できるそうです。

冬の大寒(一年で一番寒い日とされる日)には大寒禊が行われるそうです。考えただけで凍りそうですが、あったかくなったらやってみたいかも。

ということで、来年は体張って「しらやまさん禊レポート」します!ご期待ください!

【白光苑】ガイドしか知らない 神様に一番近いスポット

白山比咩神社庭園 白光苑

さて一行は拝殿の裏手にある庭園「白光苑」(はっこうえん)へ。北参道の鳥居のすぐそばにひっそりとある庭園です。

石段を登り、庭園の敷き詰められた落ち葉を踏み締め、どんどん奥へ進みます。

柵の向こうに建物が見えます。神様がいらっしゃる本殿 “inner sanctuary”

神職以外は入ることは許されない聖域の中の聖域です。

ここから神社の建物がよく観察できる、と磯部さん。確かに神社建築に興味のある人ならここは最高のロケーションですね!さすがベテランガイドさん!勉強になります!

【まとめ】かつては金沢よりも栄えていた鶴来町

白山比咩神社 表参道 おもてや

磯部さんのガイドで満喫したしらやまさんツアー。今まで知らなかったことがたくさんありました。

驚いたのはしらやまさんが鎮座するここ白山市鶴来町は、藩政期、加賀藩前田家当主・前田利家が金沢に入城する以前は、金沢よりも栄えた街だったということ。

当時はしらやまさんの参拝客でたくさんの人で賑わっていて、花街もありお茶屋が軒を連ねていたそう。

かつては人間らしい聖と俗の街だったんですね(ちょっとブラタモリっぽくなってきた)

私も例にもれず、聖域で心を浄めたあと、俗世界で名物の大判焼きをいただきました(笑)

【加賀白山ようござった】白山麓の観光ボランティアガイド

無料休憩所 横町うらら館

磯部さんが所属する白山麓の観光ボランティアガイド「加賀白山ようござった」が企画するガイドツアーに参加することができます。詳しくはグループのウェブサイトでご確認ください。

横町うらら館ではボランティアガイドさんが常駐されています。ここで街の情報を仕入れることもできます。

名称横町うらら館
住所石川県白山市鶴来新町タ1番地
電話番号076-272-0001
開館時間10:00~16:00 
休館日年末年始以外は年中無休。ただし、荒天等により臨時に休館あり。
駐車場あり。5〜6台
ウェブサイトhttp://yougozatta.org

鶴来駅と白山比咩神社までのアクセス

金沢中心街からしらやまさんまで車で約40分。

電車だと北陸鉄道野町駅から終点の鶴来駅まで約30分です。土日祝限定の1日フリーエコきっぷ(500円)がお得です。

鶴来駅からしらやまさんまでは、レンタサイクルやバスを利用することもできます。

徒歩だと約30分かかりますが、途中の和菓子屋さんや酒屋さんなどによりながら、歩くのも楽しいです。

名称白山本宮・加賀一ノ宮 白山比咩神社
住所〒920-2114 石川県白山市三宮町ニ105-1 
電話番号076-272-0680
駐車場あり *足に自信がない方は北参道駐車場がおすすめ
ウェブサイトhttp://www.shirayama.or.jp/index.html

投稿者プロフィール

fumie
金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。

この記事を書いた人

fumie

金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。