英語のスペシャリスト・金沢在住の通訳案内士のfumieです。
金沢には現在三つの茶屋街があります。茶屋街とは芸妓(げいぎ、げいこ)さんとお座敷遊びが楽しめるお茶屋が立ち並ぶエリアです。
ただお茶屋は基本「一見さんお断り」のため、なかなかお茶屋さんの出入りはかないません。
ほとんどの人にとって馴染みのないお茶屋でのお座敷遊びとは、一体どういうものなのでしょう?
今回は、2020年1月某日「金沢芸妓の舞」で体験したお座敷遊びのリポートをお送りします(2020年11月現在は会場、内容を変更して開催中です)
お座敷遊び体験とバックステージツアーに参加しました
毎年、年末から翌年の春にわたって開催される「金沢芸妓の舞」では、誰でも気軽にお座敷遊びを体験することができます。
会場はJR金沢駅近くの石川県立音楽堂。料金も1000円ととってもリーズナブルです。
さらに私が参加した日には、お座敷体験の後、会場の音楽堂にある邦楽ホールのバックステージツアーも開催されました。
お座敷体験もそうですが、芸妓さんが立つこともある舞台の裏側が見れる機会はなかなかありません。
ドキドキわくわくしながらの参加です!
【金沢芸妓の舞】金沢三茶屋の芸妓による芸を堪能
会場の和室はほぼほぼいっぱいの人。「金沢芸妓の舞」は観光客だけでなく地元の人も参加する人気の催しです。
三つの茶屋街が持ち回りで開催しています。今回はにし茶屋街の芸妓さんがいらっしゃいました。
艶やかで品のある着物と帯。後ろ姿も素敵です。華やかなお座敷の雰囲気が伝わってきます。
1月だったので芸妓さんたちが着ているのは黒留袖。
金沢の芸妓さんはお正月の松の内(1月15日)までは、黒のおひきずりという裾の長い着物を着てお座敷に出ます。
三味線と長唄を担当するのは地方(ぢかた)踊り手は立方(たちかた)です。
このように芸を楽しむために、お座敷には2人以上の芸妓さんがいらっしゃいます。
芸妓さんのコミカルな踊りにお客さんの頬も緩みます。近くで見るとかなりダイナミックな踊り!全くブレずに軽やかに踊る芸妓さん。体幹ができています!
金沢独特のお座敷太鼓に挑戦!
お座敷で芸妓さんが太鼓を披露するのは金沢独特で、他ではみられないのだとか。
三味線の音色に合わせて、平太鼓(大きな太鼓)と締太鼓を叩きます。芸妓さんの叩く太鼓には迫力があります!
お座敷ではお客さんも芸妓さんと一緒にお座敷太鼓を叩きます。
「一緒に叩きましょう!」と芸妓さん。
でもみなさん恥ずかしがってなかなか手を上げないので、芸妓さんに指名されたお客さんが次々と前へ。
芸妓さんのご指導で、太鼓を叩く参加者のみなさん。
「ドンドン、ツクツク、ドン」というリズムで二つの太鼓を叩きます。
芸妓さんのユーモアたっぷりのトークで場も和みます。さすがエンターテイナー!
太鼓を叩くお客さんの表情も少しづつほころんで楽しそう!なかなかできない体験ですよね!
場が盛り上がってきたところで会はお開き。
本来ならばお座敷は少人数で楽しむ、プライベートな宴席ですが、今回は少しだけその雰囲気を楽しむことができました。
いつか本物のお座敷遊びをしてみたいものです!
さてお座敷体験の後は、邦楽ホールのバックステージツアーです!
【バックステージツアー】邦楽ホール 舞台の裏側に潜入
歌舞伎や文楽などの公演が行われる石川県立音楽堂の邦楽ホール。
毎年秋になると金沢芸妓が出演する「金沢おどり」という公演が行われます。
なかなか見ることのできないステージから見る景色です。
舞台の延長線上に設けられた花道を歩きます。演者でなければなかなか歩くことはできません。
花道の上からは客席がよく見渡せてより近く感じました。
さて花道を渡り切って、いよいよ地階へ。舞台の裏側に潜入です!
舞台の地階にある奈落(ならく)。ここから迫り出し(せりだし)に乗ります。
まるで巨大なエレベーターのようです。ゆっくりと迫り出しが動き始めます。一同上を見上げながらドキドキ。
迫り出しが舞台までゆっくりと上がっていきます。先程まで立っていたステージが見えてきました。
ステージに上がり、お次は廻り舞台を体験。歌舞伎などの公演もこういった仕掛けを使って、舞台を盛り上げるわけですね。
次に舞台を見るときは今まで以上にもっと楽しめそうです!
2020年度 金沢芸妓の舞
さて今回リポの「金沢芸妓の舞」ですが、2020年度の公演は、会場と一部内容を変更して開催中です。
感染症の影響で、ソーシャルディスタンスをとりながらの公演になりますが、金沢芸妓の芸をわずかながらでも体験できるチャンスです。
美しい芸妓さんの本物の芸に触れてみてはいかがですか?
名称 | 金沢芸妓の舞 |
期間 | 2020年11月20日(金)から 2021年3月18日(木) 全15回公演 |
時間 | 午後2時から 公演時間:約40分 |
会場 | 石川県立美術館ホール |
料金 | 大人:1,000円 団体:800円(15名以上) |
予約 | 電話で要予約。076-225-1371 |
投稿者プロフィール
- 金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。
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