英語のスペシャリスト・金沢在住の通訳案内士のfumieです。
長年英語を勉強しているのにどうして話せるようにならないのはなぜですか?
学校の英語は大嫌いだったけど、英語自体が嫌いなわけじゃない。どうしたら英語が話せるようになりますか?
私が運営している英語学習者のコミュニティ「かなざわ朝英語」のメンバーさんからこんな相談に乗ることがよくあります。
今回はそんな質問の答えにやさしくわかりやすく答えてくれる私のお気に入りの本をご紹介します。
「ずるいえいご」英語をすてると話せるようになる?
「ずるいえいご」の著書はすてる英語トレーナーの青木ゆかさんと漫画家のほしのゆみさん。
学生時代、海外で通じない自分の英語に自信を無くし、その後「すてるえいご」に目覚めた青木ゆかさん
そして真面目に取り組んでいたのにも関わらず、なかなか結果が出せず、英語は「最も費用対効果の悪い学科」だったというほしのゆみさん。
こんな二人がタッグを組んでできたのがこの本。青木さんがすてるえいごの極意を本の中でほしのさんにわかりやすく説明しています。
しかしなぜ「ずるい」えいごなのでしょうか?
青木さん曰く「今持っている英語を「すてる」と、英語が話せるようになるから」
「えー!そんなので英語ができるようになるのー?そんなのずるいー!」から付けられたそうです。
しかし本当のところは、大人の事情によりキャッチーなタイトルが必要だったようです(笑)
では、英語をすてるとは一体どういうことでしょう?
完璧をすてて、英語の言い換え力を磨こう!
私たち日本人は大人になっても学校教育で学んだ英語のどっぷりと浸かっています。
それはバツか丸をつけられて、英語には答えはひとつしかないと思い込んでいるからです。
この思い込みが邪魔して、話せるものも話せなくなっているのです。
新しい年や新年度を迎えて「今年こそ英語頑張るぞ!」と意気込んで英語の勉強本を買い込んで勉強しても、いざという時に使えず、がっかり。
そして徐々にやる気を失うということの繰り返し。
これでは「自分は一生英語なんてできないんじゃないか?」と出来ない自分を責めてしまいます。
そこで必要なのが「完璧を捨てて「言い換える力」を養うこと」と青木さん。
英語で伝える力を身につけよう!
この本のコンセプトは「伝える力を養うこと」とあります。(中略)「伝える力」とは、「いかに言い換えていくか」ということです。(中略)正しい単語やフレーズを知らなくても、「なんとか伝えよう」という気持ち先に示すことが、何より大切です。
ずるいえいご 36ページより
私も伝えたいことがあっても、これは伝わりそうにないな、とつい諦めてしまったりすることがあります。
考えてみれば、伝える方法は言葉だけでなく、顔の表情やジェスチャーだってあります。
伝えたい気持ちがあるのなら、諦めず伝える努力をしてみるべきですね。
英語の言い換え力をつけるために必要な4つのこととは?
いろいろな視点で「自分の言いたいこと」の本質を見極め、それをいろいろな方向から表現する。それが「すてるえいご」のアプローチ方法です。
すてるえいご 46ページ
青木さんの考えるすてるえいごの基本的な考え方は以下の4つの「すてる」です。
- 8割すてる
言いたいことの本質は全体の2割。残りの8割は思い切って捨てちゃいましょう。 - 大人語をすてる
大人が使うよう言葉でなく、子供語に換えてしまいましょう。アメリカの5歳児は約1000語で日常会話をこないしているそうです。 - 直訳をすてる
単語力がなくても伝える方法は、映像を表現すること。キリンがgiraffeだと分からなくても、a tall animalとかLong neckとかYellow といえば、連想ゲームのお題のように相手に伝えることができます。 - 抽象語をすてる
例えば「引きこもり」はanti-socialとかhomebodyという言葉で表現されますが、引きこもっている状況、例えば「学校や仕事に行きたくない」とか「一日中部屋にいた」と表現することも可能です。
これらのアプローチを駆使すれば、伝えたいことがなんとか伝わるような気がしてきませんか?伝えたいけど伝えられないと諦める理由はありません!
では早速実践してみましょう!青木さん直伝「魔法のボックス」を使って言い換え力のトレーニングです!
やってみよう!魔法のボックスで英語の言い換え力トレーニング!
この本に紹介されている魔法のボックスを使って、かなざわ朝英語のメンバーと言い換え力のトレーニングをやってみました。
魔法のボックスはの中央に英語にしたい言葉を入れて、周りの4つの箱に表現した英語をを書き込んでいきます。
人の数だけ答えがあります。決まった正解はありません。
さて問題です。
「あがる」
皆さんならどうやって表現しますか?
私はこのように表現してみました。あがるは緊張の状態だからnervousですが、あがっている状態をイメージしたら、このようになりました。
- I’m nervous.(緊張しています)
- I don’t know what to say.(なんて言っていいかわかりません)
- My face turns red.(顔が赤くなります)
- I can’t talk well.(上手に話せません)
これはもしかしてクリエイティブに考えるトレーニングになるかも。下手に一言で済んでしまう言葉を知っているよりも、かえって面白い表現が創造できるかもしれません。
いろんな表現を知っていることはその人の魅力にもつながると思います。
青木ゆかさんはチャーミングで超ユニークな人
青木さんの2冊目の本「なんでも英語で言えちゃう本」(日本経済新聞出版社)が出版された2016年の2月、とうとうご本人にお会いすることができました!
チャーミングで超ユニークなゆかさん。こんなに可愛いのに、小学生男子ですか?とツッコミたくなるような下ネタワード連発!
一気にセミナー会場を沸かす最高のエンターテイナーです!
そんなゆかさんがわかりやすく「すてるえいご」の極意を教えてくれるYouTubeチャンネル公開中です。
ユニークなゆかさんのならではのクスッと笑ってしまうYouTube動画おすすめです!
【さいごに】英語ができるということ
時々本棚から「すてるえいご」の本を出して、こちこちに固まった頭の体操をしています。
「英語ができる」ということは「英語がペラペラ話せる」とか「英語表現をたくさん知っている」ということではないと思います。
本当に「英語ができる人」というのは「英語で伝えられる方法を編み出せる人」そんなスキルのある日本人がいっぱい増えてくれたら嬉しいです!
投稿者プロフィール
- 金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。
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