英語のスペシャリスト・金沢在住の通訳案内士のfumieです。
11月某日観た、映画『MINAMATA』
ジョニー・デップ演じる人物・ユージン・スミスのことを
知りたくて、本を読みました。
備忘録を兼ねたレビューです。
あくまで個人的な感想ですので、
ご了承ください。
映画『MINAMATA』ジョニー・デップ演じるアメリカ人・カメラマン・ユージン・スミスの物語
主演・ジョニー・デップが演じるのは、
アメリカ人カメラマン・ユージン・スミス。
太平洋戦争に従軍して写真を撮り続け、
沖縄戦で負傷。
その後、後遺症に苦しみ続ける。
1970年代、奇しくも自分の体を傷つけられた日本に戻り、
当時、水銀による公害病・水俣病で苦しむ患者たちや
その家族の写真を発表したことで
日本の公害病を世界に知らしめた。
とても有名な人物だそうですが、
恥ずかしながらこの映画を見るまでは
全く知りませんでした。
ユージン・スミスの関連本を読んでみた
![](https://kanazawa-lupinus.com/wp-content/uploads/2021/11/img_8313-1024x768.jpg)
映画を観てユージン・スミスのことをもっと知りたいと思いました。
早速図書館で借りたのがこちらの3冊。
『ユージン・スミス写真集』
初期から、最後の作品となった『MINAMATA』まで、
代表作を集めた写真集。
表紙の写真『楽園へのあゆみ』は
自身の子供たちがモデル。
『ユージン・スミス 〜水俣に捧げた写真家の1100日〜』
水俣での活動に至るまでキャリアや生い立ち、
妻・アイリーンとの馴れ初め。
そしてふたり共同で行った水俣での活動とその後、などが
書かれたノンフィクション。
![](https://kanazawa-lupinus.com/wp-content/uploads/2021/12/IMG_8399-1024x768.jpg)
最後に読んだのが、出版されて間もないこちら。
魂を撮ろう ユージン・スミスとアイリーンの水俣、
他の2冊と違って、
日本人とアメリカ人の間に生まれた、妻アイリーンの
生い立ちにも詳しく触れられていて、
一番読み応えのあるノンフィクションでした。
映画『MINAMATA』に描かれていない水俣とは
![](https://kanazawa-lupinus.com/wp-content/uploads/2021/12/thums_fb-1024x538.jpg)
ここで紹介した本には、
ユージン・スミスの写真に対する情熱と、
水俣病に苦しむ人たちの切実な思い、
公害を引き起こした日本企業の闇などが
映画の本編以上に、記されています。
特に、水俣で撮られた写真の中でも、
特に有名な一枚に写真について、
写真の被写体になった患者の家族の強い思いで、
外に出ることが無くなったその経緯。
訴訟問題で公害を発端を担った企業と
患者とその家族の凄まじい戦い。
『公害』という言葉が生まれたのもその頃のこと。
そして今も訴訟は続き、問題は解決していない。
水俣病が引き起こされた1970年代といえば、
日本は高度成長期。
企業は、民間と国で、厳しい立場に有ったことも事実だった。
かと言って、企業側の隠蔽工作、害と知りながら、
有毒物質を流し続けた罪は計り知れない。
教科書で習った高度成長期の実態を
重く感じました。
投稿者プロフィール
- 金沢生まれほぼほぼ金沢育ち。28年間英会話講師を務め、長年の夢だった全国通訳案内士の資格を取得。金沢を訪れる海外からの旅行者をアテンドしています。趣味は、英語学習。留学経験なしの「純ジャパ」で英検1級、TOEIC950点を取得した経験を生かして英語学習者に役立つ情報とガイドの仕事で得た地元・金沢の情報とその魅力を紹介していきます。
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